やわらかい日本語
私も初めは、ディズニーのあの分かりやすいプーさんのイメージしかなかったんですが、
この原作を読んでからは、こちらのプーさんが大好きになってしまいました。
石井桃子さんの名訳のおかげだと思うのですが、確かに、今の子どもたちには分かりづらい
訳かもしれません。
(大人でも、考えながら読む部分があるくらい)
でも、分かりにくいからだめだとは限らないと思うのです。
この石井さんの、やわらかい、きれいな日本語、今は消えそうになっている日本語を、
子どもたちに、そのまま伝えて、残してあげることだって大切だと思います。
今、すべての言葉の意味まではわからなくても、少し大人になってからでも、
「ああ、こんなこと言ってたのか、プーさんは」
って、思えれば、それもいいと思います。
何度読み返しても、楽しい本なんですから。
訳が
プーさんのオリジナルの話のDVDを子供と一緒に見たので、そういえば、原作って読んだこと無いようなと思い、買ってみました。
正直言って、ちょっとこの訳はいただけないなというのが感想です。
どの訳本でもある程度同じ事が言えるのですが、おそらく、原文に忠実に訳そうとするあまりに、日本語としては通常ありえない、文章になっているように感じました。
原文を読んでないので何とも言えないのですが、おそらく原文もそこそこ難解なのかもしれません。そういう意味では、原文の雰囲気をうまく伝えているのかも知れません。
でも、これでは、子供が読んで楽しい本とは言えないです。
正直、小学生にも難しすぎます。
大人が、プーさんのオリジナルってこんな話だったんだという、興味で買う本でしょうか。
魅力あふれる1冊!!
ワタシは親戚の叔母から先日「クマのプーさん」のまさに原作本といってイイモノをもらって読んだのですが、ソコにはワタシが知らなかったコト、プーさんがどのようにして生まれてこんなに80周年記念をするほどみんなに愛されるキャラクターでいられるのかがとてもよくわかると思います(^^)今までは和むような雰囲気だけが好きだったワタシだけど、コノ1冊でもっと「プーさん」というキャラクターが好きになりました♪♪
ワタシはビデオやDVDを観たコトがなかったのでちょうどコノ本を読めてよかったんだと思います!!
何度読み返しても心温まるお話です(>▽<)
児童文学の最高傑作
これはまさしく児童文学の最高傑作です!!普通に読んでも楽しいことは勿論、A.A.ミルンの人物像を知れば、なお楽しく物語の裏に隠れる父子の切ない関係も伺えます。
自分の子供(クリストファー・ロビン)がかわいいけれど、うまく接することができない不器用な父親が息子を喜ばせるために描いた作品なのです。
(後に、これがきっかけで父子は引き裂かれてしまいますが。。。詳しくはクリストファー・ロビンの自伝に。)
イギリスらしいユーモアと皮肉満載の作品です。イギリス文化好きにはたまらないです。それがディズニーのせいで安っぽい作品になってしまいがっかりです。シェパードが描く味のあるいい感じに子供に使い古されたぬいぐるみ達が、ぬいぐるみのふさふさ感も伝わらないケバケバしいUFOキャッチャーでとれるようなぬいぐるみになってがっかりです。
人工的に作られた歴史の浅い国アメリカと歴史のあるイギリスの違いが両者を比べることではっきりわかります。
英米文学を専攻している方・興味のある方は物語を楽しむ以外にも読む価値があります。
石井桃子さんの訳もとても素晴らしいです。ミルンの描いた英文を雰囲気を壊さずうまく日本語にされたと感心します。現代人には聞き慣れない言葉も多くありますが、これはこれでいいと思います。
これからもこのままで読み継がれてほしいです。
やっぱり石井桃子さんの名訳です
小学生の娘に読んで聞かせています。話の筋にあまり関係ない長文もあります。 読んでやっても、首をかしげていることもあり、現代の子供向けではないという批評も一見的を得ているかもしれません。 1話ずつそれぞれ長く、読んでやるにも時間はかかります。けれど、なんだか、お腹の中から、くすぐったいようなクスクス笑がこみ上げてくる、おかしさがあるのです。 読んでやる側も、聞いてる子どもも 不思議なことに、はまっていくというのかしら、韻をふんでいるからなのかしら、日本語の美しさなのでしょうか。 さすが石井桃子さんの名訳です。 子どもに読みながら、次はどうなるんだろうねー、なんて聞くと 主人公(プーやコグマ、イーヨーなど)が繰り広げる トンチンカンな行動を、ぴたり言い当てることがあります。 大人から見るとトンチンカンでおかしな行動でも、子どもにとっては 至極当たり前な、まじめな行動や思考なのでしょう。 こちらが笑い転げる場面でも、いたってまじめにうなずいてたりします。 詩というと敷居が高くなりがちですが、プーの作った詩は子どもも大好きです。 ”カトルストン・パイ。カトルストン・パイ”や、”こぶた、ほ” など、意味はないけれどおもしろく、子どももすぐに覚えます。 詩を読みなさい、暗誦しなさい、という前に プーが作り出す、楽しく美しい詩を、一緒に読みんで楽しんでみては?? ディズニーのプーような華やかさはないですが 奥が深いです。何度も読んで、そのつど発見があり、味わいを噛みしめられる名作だと思います。 ”クマのプーさん”と”プー横丁にたったいえ”の2冊で完結なので 併せて読むと奥深さも倍増すると思います。 それぞれに話が10話ほど入っており、子どもに聞かせる場合は、 最初の話から順に聞かせるのではなく、特に楽しくて、お気に入りの話から読んで聞かせることが嫌いにさせないコツかな、と思います。
岩波書店
プー横丁にたった家 (岩波少年文庫) たのしい川べ (岩波少年文庫 (099)) Winnie-The-Pooh 「クマのプーさん」を英語で読み直す (NHKブックス) The House at Pooh Corner
|