獅子 (中公文庫)



獅子 (中公文庫)

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剣劇シーンのない時代物だが

戦国時代や明治維新のように、同時代に素晴らしい人間達が一気に世に出ているような気がする
時代がある。
ところが、そんな「素晴らしい人たち」の、その後が意外に語られていない。
もちろん、戦国時代の後にも歴史に名を成す人たちはいないではないはずなのに、次はいきなり
元禄になり、明治維新までとんでしまう。あの人はあの後どうなったんだろうか。
そんな欲求不満の対象の一人が、この真田父子兄弟の生き残り、東西の戦いでは父と弟とたもと
を分けて東がたの徳川についた真田信之の「その後」と言える。

真田と言うと一般には、大坂冬の陣、夏の陣で名をはせた、弟の真田幸村の名がすぐに出てきて、
なかなか徳川に味方した信之のことは出てこない。
で、なにも特に注目すべきところのなかった人なのか、などかってに思っていた、やはり違った。
信之が硬骨の人で戦上手であったことは何となくわかっていたつもりだが、本作品は、その信之
まさに晩年90を越してなお、徳川家との間で自らの愛するもの達を、何とか生きのびさせようと
する戦いのドラマを演じている。

本作品では、目立った剣劇シーンは余りありません。
しかし、非常にスリルのある、極めて硬派な戦いぶりを、戦上手の真骨頂、信之93歳が演じてく
れます。上質の政治ドラマ、経済(組織)劇としてもとっても面白い作品でした。
名君 真田信之

真田信之のその後(大阪夏の陣で弟幸村が討死)の物語。
豊臣対徳川の争いにおいて親兄弟と離れてまでも忠誠を尽くしたにもかかわらず、家康の死後は徳川家との確執が段々ひどいものとなった。
それに自藩のお家騒動も絡み合い、おちおちと隠居もできない信之の苦悩・・・
しかし老いたとはいえ状況判断、采配の素晴らしさはやはり名君として
後世に名を残した人物であるからこそだろう。
ゾクゾクしながら読み耽りました。

真田太平記全巻読了後、「真田信之はその後どうなったんだ!」と
気になって仕方がなかった。何気なく真田太平記巻末の解説を読んで
この作品を知った。

あっという間だった。

息子達が自分より先立つ不幸な身でありながら、家の為、領民の為を
第一義に下馬将軍 酒井雅楽頭と対決する。

「真田信之物語」完結編、とくとお楽しみあれ。
信濃の獅子

真田幸村の兄・真田信之の晩年の活躍を描いたものです。
90を超えても「信濃の獅子」と謳われた信之。

真田と言えば幸村が有名ですが、信之も負けず劣らずの戦将にして武将です。
信之がいなければ、関が原での敗将・幸村の命はなく後の大活躍もありません。
どちらかというと地味であまり目立たない信之ですが、この獅子や真田太平記

を読めば信之の優れた武将ぶりが堪能できます。



中央公論社
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